
独特な旋律の「間」や不協和音のようなコードで初心者でも個性的であることがわかる唯一無二のアーティストです。 今でこそジャズの歴史に名を刻むジャズ・ジャイアンツとされていますが、当時は斬新すぎてなかなか認めてもらえませんでした。また同業者からも主流を外れたモンクのピアノ・スタイルは敬遠されていたようです。
マイルス・デイヴィスの演奏で有名な「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」をはじめ「ウェル・ユー・ニードント」、「エピストロフィ」、「ブルー・モンク」など代表作があり、多くのミュージシャンが演奏しています。聴き比べてみると面白いかもしれません。
「キャバレー・カード」とは、ニューヨークのナイトクラブでの労働許可証の一種で、このカードがなければナイトクラブやレストランに出演し楽器を演奏することができませんでした。 当時、麻薬中毒者であったバド・パウエルと一緒に警察の検問にかかり調べられた結果、車から麻薬が出てきました。モンクのものではないとされていますが、黙秘権を使ったためパウエルとともに有罪となりキャバレー・カードを没収されてしまいました。
ビル・エヴァンス(1929-1980)はアメリカ・ニュージャージー州生まれで1950年代から70年代にかけて活躍したピアニスト。ジャズの歴史上きわめて重要なプレイヤーとして知られています。 幼少の頃からクラシックを学びドビュッシー、ラヴェルなどのに影響を受け10代からジャズに興味を
モダン・ジャズを代表するピアニストとして知られ、印象主義的な和音、スタンダード楽曲を題材とした創意に富んだアレンジと優美なピアノ・タッチ、いち早く取り入れたインター・プレイといった演奏は、ハービー・ハンコック、チック・コリア、キース・ジャレットなど多くのピアニストたちに多大な影響を与えたほか、ジョン・マクラフリンといった他楽器のプレイヤーにも影響を与えている。
50年代のジャズ・シーンでは、黒人ミュージシャン(アフリカ系アメリカ人)が中心で白人のミュージシャンは少数派であったため人種差別も少なからずあったようです。 そんななか帝王マイルス・デイヴィスは、人種に関係なくエヴァンスの才能を認め、自身のバンドに加えました。 短期間で退団しますが、マイルスにとっては必要な才能だったようで、歴史的名盤となった『カインド・オブ・ブルー』録音時にはエヴァンスを呼び戻しています。
ポール・モチアン(ドラム)、スコット・ラファロ(ベース)とのトリオの作品は、ジャズを代表する傑作としてジャンルを超えた幅広い人気を得ている。 従来のピアノトリオの場合、ベースとドラムはピアノの伴奏としての役割であり、主役はあくまでピアノでしたが、エヴァンス・トリオはベースもドラムも伴奏だけに収まらず、主役であるピアノと同じ役割にまで引き上げていきます。